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ちょっとブレイク・16 世代差異を痛感しつつも… ―『蛟堂報復録Ⅱ』―

『蛟堂報復録Ⅱ』 鈴木 麻純 (アルファポリス文庫)


 ちょっとおさぼりモードだったので、軽めから…(汗)。

 すでに『Ⅰ』の内容も朧になっているのだが、こうしたシリーズものの奇妙な惰性というか、ある意味での魅力というか…。
 あれほどにキャラクターに共感できずにいたくせに、またもや借りてしまった第二巻…。

 『Ⅰ』同様に3編。

 裏通りに古風な雑貨屋としてひっそりと開店する「蛟堂」に裏から持ちこまれる“報復”の依頼。江戸時代から陰陽師の血筋としてそれを生業としてきた12代目の辰史と、その周辺の人間を絡めての、物語を使った復讐怪異譚。

 外に対しては完璧主義、職場と自宅の往復だけで変わり映えのしない毎日を送るOLが、そのやり場のない苛立ちや情動を弱者に向けた時、エスカレートしていく破壊衝動の結末は――「ジーキル博士とハイド氏」

 自身の才能を過信してる青年が、ただひとり彼を理解していた友人を陥れて自分の権利を獲得しようとした結果、恨みを買い復讐の対象となる。その時に彼が選んだ道と、失ったものは――「泣いた赤鬼」

 恋人辰史のために、なじみの骨董屋に修復を依頼した比奈が、その家の後継ぎ問題に巻き込まれる。行方の知れぬ猫の恨みに、比奈につく狐が加担したためか――「怪猫騒動」

 登場キャラクターはほぼ変わらず、残念ながらこれまた相変わらずその造形に深まりはない…。
 3話とも展開は引用されている「物語」のタイトルですぐに読め、まあ著者がその落とし所をどこに設定しているか、を追う読書となる。

 『Ⅰ』に比べると、今回はやや残酷さが薄れ、切なさの方にシフトしていると言えるか。
 そのためか、もちろんそれぞれの依頼者とその対象者が痛い傷(業)を抱えながら生きていく結末にはなっていながら、うーん、いずれもが“青春しているね…”という感じで、いまひとつ重さがない…。(個人的には一作目が持っていた残酷さの方が好み)

 さらには、前2話は辰史の「報復」ビジネスとして描かれるが、3話目はシリーズの番外編(といっても、アイテムは前作から続いている)といえるような、比奈の物語となっている。
 この3話が、比奈と辰史の恋模様をメインとしたものになっていて、これまた相変わらずムズかゆくなるくらい“ピュア”(というよりやっぱり“ウブ”)で…どうも座りが悪い…。

 ということで、著者の若さや作品のターゲット層と、己のすっかり「スレて」しまった感覚と年齢との格差を改めて感じる読後…。
 (ちょっと期待していた隣の古書店主鬼堂は、年齢を感じさせない人形のような美男だった…!これはこれで謎めいていてよいのだが、もうちょっと“渋み”が欲しい…;笑)

 表紙のイラストも相変わらず“よい男”なのだが、読めば読むほど小説内の辰史のキャラクターにしっくりこないんだな…。

 しかし、ここまでいいながら、きっとまた『Ⅲ』(文庫)が出たら借りるんだろう…。
 おそるべし、ライトノベル(だと思っている)力!!

 まあ確かに、次回はどんな「物語」で“報復”してくれるのか、この造り自体は気に入っている。


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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

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