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やや冗長、栄光と決裂と転落のサーガⅡ章 ―『ベルセルク 黄金時代篇 Ⅱ ドルドレイ攻略』―

『ベルセルク 黄金時代篇 Ⅱ ドルドレイ攻略』 監督 窪岡俊之


Berserk_2チラシ
 楽しみにしていた『ベルセルク 黄金時代篇』第2弾。
 先の 『I 覇王の卵』で、すっかりグリフィスの王子様ぶりに魅せられた同僚の熱望で、クリアファイル(?)つき前売を買って(!)の鑑賞となる。(当然 “おまけ”は彼女の元へ…笑)

 さて『Ⅰ 覇王の卵』では、友と思っていたグリフィスのきつい一言に打ちのめされ、改めて己と彼との関係を思い、自らの道を模索した始めたガッツ。

 とある戦いで、体調不良のキャスカとふたり崖から転落、多勢の敵に囲まれたガッツは、彼女のグリフィスへの想いを聞いていたため、キャスカを彼の元に戻すべく、独り残って無謀な闘いを繰り広げる。
 取り囲む敵を身の丈以上の大きな刀でなぎ倒しながら、彼は考え続ける。
 グリフィスとは自分にとってどんな存在なのか、また彼にとって自分はどんな存在なのか、そして一晩で100人の敵を斃した伝説を作ることになったその朝、グリフィスと対等であるためには、彼の夢のために存在する「鷹の団」で彼の夢に埋まって生きていてはダメだという結論に達した彼は、団を抜け闘いの旅に出ることを考えるようになっていた。

 一方、ミッドランド国王の信頼を得たグリフィスと鷹の団は、100年になろうとするチューダー王国との戦争の最終決戦として、かつてはミッドランドの要塞であった難攻不落のドルドレイ城砦を攻略することを引き受ける。
 ミッドランドが誇った最強軍団さえも敗北を喫したこの城砦攻略に、自軍鷹の団のわずか5000で臨むと進言したグリフィス。周囲のやっかみと揶揄を受けながらも、敵の裏をかく戦略でみごとドルドレイを攻略、久しぶりに訪れた平和に、国王はもちろん、民衆も賞賛を惜しまず、グリフィスと鷹の団は、その勢いの絶頂を迎えるのだった。

 祝いの舞踏会で、最高位の白竜騎士の称号と隊長格の貴族への昇格が王より宣言された夜、さらなる高みへと登りつめていかんとするグリフィスの姿を見届けて、ガッツは静かに鷹の団を去ろうとする。

 その姿を見たキャスカは、自分の気持ちにもはっきりと気づかぬままガッツを追う。
 鷹の団結成時からの古参の仲間たち(ジュドー、ピピン、リッケルト、コルカス)もやってきて引き留めるが、ガッツの決意は揺るがない。
 そこに美しい瞳に暗い光を宿したグリフィスが立ちふさがる。

 「おまえは俺のものだ。どうしても去るというのなら、あの時と同様に自らの剣で奪い取っていけ。」

 グリフィスを理解し、尊敬し、そして大切に思うようになったガッツが、ふたたび彼の剣にひれ伏すことはなかった。
 ショックを隠し切れず、雪の中に跪くグリフィスを後に、ガッツは振り返ることなく去っていく。こんなことで折れるグリフィスではないと信じて。
 そこにはまた、座り込んだグリフィスを気遣いつつも、去っていくガッツの方が気になるキャスカの姿も残されていた…。 

 その夜、皆が心配して探していたグリフィスの姿は王宮の一角に現れる。
 一目見たときから彼の美しさと上品さに惹かれていたシャルロット王女の寝室…。
 
 あらゆるものを己の夢の実現のために利用し、使い捨てていくことのできる冷徹さを持っていたグリフィスだったが、いつの間にか、ガッツは特別な存在としてその心深くに食い入っていたのだった。
 この衝撃が彼の判断力を狂わせ、自暴自棄な破滅への道へと導いていく。
 
 シャルロットとの密通が露呈し、王の怒りに触れたグリフィスは捕えられ、最も残酷な拷問と幽閉の重犯罪人となる。
 傭兵出から時代の寵児へと躍り上った鷹の団も、わずか数日で反逆者集団の烙印を押され、ミッドランド王国からはお尋ね者として追われる立場に転落した。

 隊長の消息が分からないまま何とか逃げ延びた団員達、暗い地下牢でベヘリットも引きちぎられ、傷だらけで虚ろな目をしたグリフィス、彼らのこの状況をガッツが知る由もなかった――。

 あまりにも分かりやすい展開ながら、処々でグリフィスがガッツに(だけ)見せる笑顔や、キャスカの女としてのかわいらしさが、ガッツの不器用なまでの一途さとやさしさと信頼とリンクする、痛々しい決裂の章だ。
 それはまさにグリフィスとガッツ、そして鷹の団のもっとも楽しく幸せな時期としての「黄金時代」であり、その輝きが大きいゆえになお、転落の急斜が加速する。

 しかしこの劇場版、やたらと戦闘シーンの描写が長いのと、グリフィスとシャルロットの濡れ場が(不要に)綿密すぎて、話が大きく端折られている割に冗長な感が否めなかった…。

 確かに『Ⅰ 覇王の卵』篇では、その戦闘シーンの造りがCGの使い方やカメラワーク(風)の工夫で迫力がありかっこよかった。評判がよかったとも聞いている。そのため今回はもっとがんばっちゃったのか、ちょっとくどいな、と。今回のカメラアングル(風)では、画面に飛び散る“血しぶき”が注目だったようだが、繰り返しが多いし、俯瞰や鳥瞰などの展開は少なくて、飽きてくる。

 また、シャルロットとのベッド・シーン、原作ですら(およびTVアニメ版ですら)それほど長い情景としては描かれていないのに、まるでアダルト並みの描写と尺だ。グリフィスの表情のアップに見る絶望と投げやりな感じはともかく、ここまで必要か??

 一応PG12指定となっているらしいが、『Ⅰ』が未指定だったことを考えると、これはひどいし「いいのか?それで。」と。
 このままだと『Ⅲ章』はもっと観られない子が増えてしまうぞ…!
 
 原作ファンとしては、これら部分をもう少し短くして、ガッツと団員たちとの交流や、キャスカの心の動きの方を丁寧に描いてほしかった。
 (TV版では出てくる女王のグリフィス暗殺計画、つまりはシャルロットの母の存在(その後の王のシャルロットへの執着にとても大きな意味を持っていることにつながる)がすべて削除されているのは渋々譲るとしても…)

 さらに本作品では、CG製作のシーンが前作よりも多かった気がする。
 立体感などはよく出るのだが、どうも人間の動きがゲームのようなぎこちなさを伴うので、できれば普通にセル画にしてほしかったな、と。観ていて酔った感じになるのもちときつかった。

 ゾッドも出てこないし(泣)、戦闘&エロに終始した感のあるインターバル。
 やや残念な出来だったが、まあ相変わらず画面は美しいので、異常な世界へと突入する最終章のクリエイティブに期待しようか。

 そういえば、次回の予告への入り方も唐突だった…(途中まで本編の続きだと思って観ていた;笑)。
 「冬」としか告知されていなかったが、年内に観られるだろうか…。

 そして、どうやら番外編が連載されているらしい原作、「終わらないかも…」との作者自身のコメントがあるくらいなのだから、頼むから本編を進めてほしい……!
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